私たちが生活していくなかで、さまざまな場面で目や耳にする「福祉」の言葉。この福祉に関わるボランティア活動を行っているのが福祉ボランティアです。福祉ボランティアというと、高齢者や障がい者の方などの施設に訪問してボランティア活動を行う、というイメージが強いですが、実は福祉ボランティアの活動内容は幅広く、さまざまな種類があります。
少子高齢化を迎えた今、福祉ボランティアはさらに需要が高くなっているボランティア活動のひとつです。

ここでは、福祉ボランティアを始めてみたい人や興味のある人のために、福祉ボランティアの活動内容やボランティアの種類、さらに福祉ボランティアを探す方法についてご紹介します。最後に、千葉市内で福祉ボランティアを募集している一覧のページも記載していますので、まさに福祉ボランティアの募集を探している最中の人も、ぜひ参考にしてください。

ボランティアをやってみたい、と思って検索していると、必ず一度は目にする「福祉ボランティア」の文字。では、具体的に福祉ボランティアでどんな活動をしているのでしょうか。ここから詳しく解説していきます。

福祉ボランティアとは、その名の通り福祉に関する活動をボランティアで行うことです。「福祉」とは、福、祉ともに「幸せ」や「幸福」を意味しています。
さらに、英語で福祉とは”welfare”と書き、well（よく）＋fare（生きる）を合わせた造語で、「よりよく生きていくこと」という意味があります。つまり、福祉とはひとりひとりがよりよく生きる、幸せに生きるために関わることすべてを指しています。

一般的に「福祉ボランティア」とは、社会的に弱い立場におかれている人に対して、生活面での支援を行う活動を指します。
社会的に弱い立場というと、高齢者、障がい者、子ども、シングルマザー、貧困家庭や外国人、ホームレスなどが該当します。これらの社会的に弱い立場の人を対象とした支援を中心にボランティア活動を行うのが、福祉ボランティアです。

福祉ボランティアには大きく分けて以下の種類があります。

・高齢者や障がい者への支援
・点訳・音訳、手話通訳、傾聴ボランティアなど
・乳幼児や児童などを対象とした活動
・その他

高齢者や障がい者の生活支援や交流を目的にした福祉ボランティア活動です。
高齢者福祉施設や障がい者施設への訪問による交流の場づくりやレクリエーションの実施、生活動作の介助、技術指導や生きがいづくりのための活動、散歩などの外出介助があります。
また、訪問だけでなく一人暮らしの高齢者や在宅介護を受けている高齢者、障がい者の自宅を訪問して福祉ボランティア活動を行うこともあります。

・点訳ボランティア
点訳ボランティアとは、視覚に障害がある方に対して、雑誌や書籍、新聞などの活字で書かれたものを、点字にして伝えるボランティアです。実際の内容を点字に訳する（点訳）だけでなく、点訳した内容の校正や、点字データの編集なども行います。

・音訳ボランティア
音訳ボランティアとは、視覚に障害がある方に対して雑誌や書籍、新聞など黒字や活字で書かれているものを音声にして伝えるボランティアです。類似のボランティア活動に、朗読ボランティアがありますが、朗読は読み手が感情をこめて読み、作品として楽しんでもらうのが目的ですが、音訳は書いてある情報を正確に伝えるのが目的です。いうなれば、視覚に障害がある人の目の代わりになって、情報を伝えるボランティアといえます。
（音訳ボランティアのリンクをはる）

・手話通訳ボランティア
聴覚に障がいのある方のコミュニケーション手段に手話があります。いろいろな講演会や会議などの際に、会話や司会進行などを手話に通訳するボランティアが手話通訳です。簡単な手話を教えるなど、手話に関する啓もう活動なども行います。

・傾聴ボランティア
傾聴とは、相手の話を耳を傾けて熱心に聞くことを指します。もともとは、カウンセリングなどの手法として確立されていましたが、近年、「ただ話を聞いて欲しい」という方からのニーズも高まっているため、ボランティア活動の一環として取り入れられるようになりました。

学校や公民館、児童館、保育園などの福祉施設を訪問し、人形劇や絵本の読み聞かせのボランティア、学童保育の補助員、子育て支援など、乳幼児や児童を対象とした福祉ボランティア活動もあります。なお、近年幼児や児童に対して無料または格安で食事を提供する「子ども食堂」も、福祉ボランティアの一環といえます。

ほかにも、ネットカフェ難民やホームレスなどの困窮者に対する炊き出しなどの支援、シングルマザーやひとり親世帯を対象にしたイベントなど、さまざまな種類の福祉ボランティアがあります。

福祉ボランティアは、少子高齢化や福祉サービスの多様化などにより、現在、需要が高くなっています。さらに、福祉ボランティアと一口に言ってもいろいろな種類があるため、「ボランティアをやってみたいが、自分には何のボランティアが向いているのか分からない」という人にも、ボランティアをはじめるきっかけになる活動がたくさんあります。

では、福祉ボランティアに参加する方法について見てみましょう。