美容系ボランティアとして注目のネイルボランティアを始めよう
ネイルボランティアの活動内容や効果、福祉ネイリストとの違いに加えてネイルボランティアの探し方を紹介します。ネイルボランティアについて興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
ボランティアの中には、専門性の高いスキルを活かせるボランティア活動が豊富にあることを知っていますか?
そのなかのひとつが、ヘアメイクや身だしなみを提供する美容系ボランティアで、「ネイルボランティア」という活動が今、注目されています。全国的にも、新しいボランティア活動としてネイルボランティアを行うネイリストたちが増えてきているようです。
そこで今回は、ネイルボランティアの活動内容や効果、福祉ネイリストとの違いに加えてネイルボランティアの探し方を紹介します。
ネイルボランティアについて興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
ネイルボランティアとは?
ネイルボランティアとは、専門的な美容スキルを持つプロフェッショナルが行う、美容系のボランティア活動のひとつです。
美容系ボランティアは、外出が難しい人や被災などの理由で自分で身だしなみを整えるのが難しくなった人に対して、美容施術を提供するボランティア活動全般を指します。
今までの美容系ボランティアは、おもに高齢者の方の施設や、被災地の避難所などを訪問し、美容師や理容師が髪を切ったりヘアメイクをしたり、ひげをそったりといったボランティア活動が中心でしたが、近年ではメイクアップアーティストがメイクをするなどボランティア活動の幅も広がりました。そのなかで、ネイリストが高齢者や障がい者、被災者などに対して、ネイルを行うネイルボランティアが生まれました。
とはいえ、本格的なネイルアートをほどこすわけではありません。ネイルボランティアを受ける方々の多くは、ネイルアートをほどこすために長い間同じ姿勢を取るのが難しくなっています。さらに、複雑なネイルアートをするとその後のメンテナンスも必要です。そのため、10~30分間で終わる簡単な施術を中心に行います。
例えば、簡単なネイルカラーを塗ったり、爪をみがいたり、ハンドマッサージなどです。
ネイルが高齢者にもたらす効果とは?
「いつまでもきれいでいたい」という気持ちを満たせるネイルボランティア。さらに、ネイルをほどこすためには直接手に触れなければいけません。人間の手同士が重なることで人同士のぬくもりを感じる癒し効果があるともいわれています。
当事者の方のきれいでいたい気持ちの充足やヒーリング効果だけではありません。実はネイルは高齢者に対してある効果をもたらすことが分かってきました。
認知症への効果
認知症における暴言・暴力、興奮、抑うつ、不眠、昼夜逆転、幻覚、妄想、徘徊、もの取られ妄想、弄便・失禁などの行動や心理の病状すべてを「BPSD」と呼びます。さらに点数によって計算し、数値化した人生や生活の質を「QOL(quality of life)」と呼びます。
東京都によると、在宅認知症高齢者の79%になんらかのBPSDが出ているというデータがあります。さらに、認知症を有している患者さんは、認知症を有していない高齢者よりもQOLが低い傾向にあることが分かりました。
QOLの項目には「身だしなみに気をつかう」「関心を示すものごとがある」などの「自分らしさの表現」があります。つまり、ヘアスタイルやネイルなど女性にとって外見を決める要素は、QOLを高めて認知症や介護を防止する効果があるのではないか、と文部科学省の科学研究助成事業として採択され、実証実験が行われました。
認知症高齢者を対象に2週間に1度、ピンク系のマニキュアをほどこしQOLを測定する実証実験の結果、マニキュアをほどこした被験者のQOLが明らかに向上しました。さらに、集団体操参加への積極性や意欲、食事の際の問題行動の改善なども見られたのです。
ネイルは外見をきれいにする美容施術のなかでも、日常生活で目につきやすい爪にほどこすため、視覚的にも目に入りやすいくQOLの向上につながったのではないか、という見解が出ています。今後も、ネイルは認知症や介護防止の観点で注目されているため、ネイルボランティアの需要も上がっていくことが期待されています。
福祉ネイリストとの違い
ネイルボランティアのほかに、高齢者などにネイルをほどこす「福祉ネイリスト」の存在があります。
いずれも「ネイルをすることで気持ちや心を満たしてほしい」と、人の役に立つネイル施術を提供する立場にありますが、ネイルボランティアとの違いがあります。
福祉ネイリストとは
福祉ネイリストとは、外出の難しい高齢者や障がい者に対してネイルサービスをほどこすネイリストを指します。おもに老人ホームや障がい者施設などに訪問して好みのネイルをほどこしたり、ハンドマッサージなどのケア施術を行ったりします。
訪問による施術以外にも、通常のネイルサロンで来客予約を受けて高齢者向けのネイル施術を行うネイリストも福利ネイリストに該当します。ほかにも、在宅の高齢者や障がいの自宅に訪問して、自宅でできるネイルケアやハンドマッサージを行うことも多いです。
ネイルボランティアとの違い
福祉ネイリストとネイルボランティア、両方ともネイルを福祉の役に立てたい、ネイルを通じて元気や生きがいなどを感じてもらいたい、といった目的は共通しています。
一方で、福祉ネイリストはビジネスで、ネイルボランティアは無償のボランティアであるという違いがあります。
福祉ネイリストの場合、プロのネイリストとして働きながら福祉ネイリストを兼業している場合と、福祉ネイリストを専業として行っている場合があります。
いずれもビジネスとして、施術を行う人に対してお金をいただくのが福祉ネイリストです。
目的は福祉ですが、プロとしてお金をもらうため、しっかりとしたネイルの施術を行うのが特徴です。
そのため、高齢者施設や障がい者施設でネイルの施術を受ける人は、お客様ということになります。
ネイルボランティアに参加するには
では、ネイルボランティアの活動にはどのようにして参加をするのでしょうか。具体的に確認していきましょう。
NPO法人や地域のボランティア団体に募集を確認する
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東京2020大会を一つの目標とし、その他千葉市で開催される各種スポーツイベント等のボランティア活動を幅広く行います。
多くの市民が参加できる土壌をつくり、本市におけるボランティア文化の醸成に引き継がれるようなもの(レガシー)を創ります。
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